矛盾するメーカーの販売拡大
小売業は物を仕入れ販売する。大手、商店街の小さな店に変わりなく共通する点である。数ヶ月でこの構図が変わるような場面に遭遇する機会が多くなった。ブランド力の高い又はオンリーワンの商品を卸すメーカーはネット販売に消極的な点だ。市場分析を行い需要見込みのある商品を仕入れようとするとネット販売を理由に断られる。大手モールのネット販売だと一層断られる場合がある。このようなメーカーは自社の商品をネットには流通させず実店舗で販売するように商流を制御していると考えられる。だが例外も存在する、実店舗を運営しネット販売も行なっている小売店の場合は主販売は実店舗とみなされ本来はネットに流通しないはずの商品がモールなどに並ぶ。この点に関し独占禁止法上の拘束条件付取引に問題が生じる恐れがあり、メーカー側は全ての取引先にネット販売は禁止していることを説明できなければなりません。もちろんモール上にある商品も説明する責任があります。説明する事ができなければ卸事業から撤退し直販のみにシフトせざるえないでしょう。直販も、卸もと両方の販売拡大を行えば、二兎を追う者は一兎をも得ずとのことわざがあるように短期的には良くとも長期的には矛盾点と歪みを生み出すこととなるでしょう。
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